チェーホフテクニックは、その独自性・専門性・範囲の広さにより、非常に効果的な演技法である一方で、日本国内で体系的に学べる場はほとんどありません。
このクラスでは、マイケル・チェーホフの演技法を、実際の体験を通して総合的に学んでいきます。身体から想像性を引き出すことで生まれる演技はダイナミックで、楽しく、ジャンルを問わずあらゆる現場に対応可能です。
チェーホフテクニックの核を一度つかめば、生涯にわたって創造的かつ柔軟に演技へと向き合える力となるでしょう。
▼レッスン概要
第1章|俳優の身体:動きが想像力を解き放つ
第2章|読解のツール:空間と動きの可能性
第3章|役作り:イメージとの統合
第4章|創作プロセス:スタイルと可能性の探求
▼各回の内容
《第一章|俳優の身体》(6月 8・15・23日)
マイケル・チェーホフテクニックには、心と身体の相互作用(サイコ・フィジカルアプローチ)や、芸術性を重視する「高次の自我」など、5つの基本的な指針があります。
これらの原理を実際に体験しながら学ぶことで、テクニックの核に触れることができます。
使用ツール:
《第2章|読解のツール》(7月 6・13・20日)
「アトモスフェア(雰囲気)」という概念を用いることで、空間を“生きたもの”として感じ取る感受性を養います。
また、「サイコロジカル・ジェスチャー(心理的動作)」により、思考偏重ではない身体からのアプローチを身につけ、豊かな表現力を引き出します。
使用ツール:
《第3章|役作り》(8月 3・17・24日)
チェーホフテクニックの醍醐味は、イメージと身体を融合させて生み出す創造的な役作りにあります。
イマジナリィ・ボディやイマジナリィ・センターなどの技法を使い、あらゆる役柄を自分のものとし、即興的な演技にも対応できる力を育みます。
使用ツール:
《第4章|創作プロセス》(9月 7・14・21日)
マイケル・チェーホフは演出家としても優れた業績を残しました。
彼の「想像的な制作プロセス」は、俳優が役を発見し、可能性を広げ、表現へとまとめ上げていく豊かな手法です。
さらに、喜劇・悲劇・古典・現代劇・ギリシャ悲劇など、多様なスタイルへの理解と応用力も培われます。
使用ツール:
▼このクラスで得られること
▼応募資格
マイケル・チェーホフテクニックを以前に学んだ経験のある俳優
▼日時(各回共通:13:15〜16:45)
▼受講料
▼会場
高円寺K'sスタジオ新館
東京都杉並区高円寺南1-6-3 ISOビル 4階
(東京メトロ丸ノ内線「東高円寺駅」より徒歩3分)
▼申し込み方法
https://www.michael-chekhov-tokyo.com/application/
▼講師紹介
□秋江 智文
アクティングコーチ・演出家・俳優・通訳
マイケル・チェーホフ東京代表
アクティングコーチギルド(ACG)理事
京都芸術大学映画学科俳優コース講師
21歳のときマイケル・チェーホフの著作『To the Actor』を読み、強く感銘を受ける。25歳のとき渡英。英国アルテミス・スピーチ&ドラマスクールで、チェーホフテクニックのサラ・ケーン(Sarah Kane)および、校長のクリストファー・ガービー(Christopher Garvey)に師事し、チェーホフテクニックやスピーチテクニックを学ぶ。また『マイケルチェーホフロンドンスタジオ』(Michael Chekhov Studio London)の校長を務めるグラハム・ディクソン(Graham Dixson)にも師事する。現在ではウルリッヒマイヤーホーシュ(Ulrich Meyer-Horsch)を師として、日本でマイケル・チェーホフテクニックを体系立てて教えている。多くの海外講師を招聘し、海外の講師からのオンラインレッスンやトークイベントをするなど世界的なレベルのテクニックを届けつづけている。マイケルチェーホフヨーロッパ(MCE)の講師養成のメンバーとして日々演技を教えることを研究している。
松竹エンタテインメント俳優スクール、株式会社フリー・ウェーブ、ポーラスター東京アカデミー、株式会社アンカットなどで講師を務めている。